衝撃破壊の体感 of 「絵本玩具」研究所 ヤマドリ工房

衝撃破壊の参考1

木材の繊維方向に対して、水平な衝撃負荷がかかった時の、材の強度を比較、体感してみました。

CIMG5341_2887.JPG厚み2センチ、幅約4センチの木片を、繊維方向に対して水平に、バイスに固定して、約30センチ離れた所から水平に、木槌を振り当てます。





CIMG5342_2888.JPG木材は、繊維方向にそって割れます。この時の、材の種類によって違う、割れ難さ、割れ易さを体感して、壊れ難い玩具のデザイン開発に、役立てればと、思いました。

(当然ながら、大まかな試験ですから、同じ材でも割れ方に違いはありますし、破壊の際の力加減などの条件も一定では無く、従ってこの結果に学術的な価値は一切ありません。あくまでも、私自身の感覚的な参考です。)

CIMG5346_2889.JPG写真左から、A/ブラックウォルナット、B/ブラックチェリー、C/イエローバーチ、D/ハードメイプル、E/ブナ(2個)。

写真では左から、小槌から伝わる手の感覚で、割れ易いと感じた順に、並べてあります。

割れた打撃数で比べれば、A/1回、B/1回、C/1回、D/3回、E/5〜6回打つも、最後まで割れず。念のためもう一個試しましたので、写真には2個写ってます。

A,B,Cはどれも1回で割れましたが、特にAのブラックウォルナットは、抵抗をあまり感じる事なく、乾いた感じで割れましたし、Bのブラックチェリーも、似た感触でした。大体ですが、色の濃い材程、割れ易いような感触です。

CIMG5349_2891.JPG割れ難かった、ハードメイプル(左)と、割れなかったブナ(右)のヒビの入り方が、似ていますね。ただし、ハードメイプルが、バイスの口の外で割れたのに対し、ブナはバイスで挟んである、口の中の部分から湾曲し、ヒビが入ってます。

小槌を当てた感触は、どちらも粘りのある強さを感じました。材を単体で使う場合は、この2つが向いているようですが、特にブナは格別、衝撃に強そうです。

CIMG5350_2892.JPG厚み20ミリで(左2つ)割れなかったブナですが、厚みを約15ミリ(右2つ)にして、同じ衝撃を加えると、1〜2回の打撃で割れてしまいました。
感覚的には、20ミリ厚のハードメイプルと、15ミリ厚のブナが、大体同じ強度です。ブナを使っても、厚みによっては衝撃に弱い事が、推測されます。

硬質なイメージのある広葉樹ですが、その硬質故に、衝撃には弱いようです。特に、繊維質の強い、色の付いた材は弱いです。デザインの際の、玩具の構造と材の選定には、充分な配慮が必要ですね。

CIMG5352_2894.JPG3〜4年前に作りかけて失敗した、ネコのパーツを使って、具体的な破壊テストをしました。胴体をバイス固定して、頭と尻尾の部分を小槌で叩きます。

厚み10ミリ程度のウォルナット製の尻尾は、繊維方向が水平に現れている場所から、すぐ割れてしまいました。

頭の部分は、同じ厚みながら、繊維方向が胴体に斜めに挟まれている事から、ヒビは入りましたが、割れてしまう事は、ありませんでした。

材とデザインと強度の関係では、このように使用する材の繊維方向と、予想される負荷の方向を、念頭に入れる必要があります。2010.04.21up

割れ易いウォルナットに、丸棒を埋め込んで、強度を上げてみました。

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ブラックウォルナットは、繊維方向に水平に力がかかると、簡単に割れてしまいましたので、補強する目的で、丸棒を中に埋め込んで、実験してみます。

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埋めたのは。8ミリのラミン丸棒です。バイスに、繊維方向に水平にセットします。

CIMG5692_3199.JPGCIMG5693_3200.JPG
結果です。さすがに、一撃で真っ二つという事には、なりませんでしたが、2〜3回の打撃で、バイスに挟んである内側から、大きな亀裂が入ってしまいました。中の丸棒は、割れてはいませんが、衝撃で曲がっています。

叩いてみた感じ、あまり強度の補強には、ならないように、思えましたので、この手は使わないかもしれません。
2010.06.19up

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