ドラムサンダーの工夫
- ドラムサンダーを使って、手押しで材を研磨する場合、押し棒で材を押すか、このような送り板に乗せて、材を送ります。その場合、送り板の持ち手の部分は、指がドラムに接触しないように、材の端から距離を置いた所に設定します。
・メーカー側取り扱い説明書では、このような使用方法は記載されておりません。
・この作業では、直接材を手で持って送る事は、怪我の原因になります。
- また、材を送る際、荒〜中研磨では、このようにドラムに対して斜めに送ってやると、接触面が広くなり、研磨の効率が幾分宜しくなりますし、送りの最初と最後が過分に削られる現象を、緩和してくれます。この辺の現象は、手押しカンナや自動カンナと似ているようです。
- 送り板で送った際の、送り限界。カバーを開いて見ると、ドラムと指との間にまだ余裕があります。ドラムは材に対して、送り方向とは逆の方向に、回転してますので、指が接触してすぐに巻き込まれる危険性は、少ないのですが、接触しない方が良いに決まってます。
- また、送りとは逆回転なので、送り途中の材が、ドラムの回転に押し返されて、作業者側に飛び出してくる現象(キックバック)も起こり得ます。初期に何度か経験しましたが、その際の一番の原因は、材の不安定な保持でした。(例えば、細い押し棒で、材を斜めに送った場合。)
- それで、こういった送り板で、しっかりと加工材を保持して送る様になってからは、今の所、材の反発は一度も起ってませんが、作業中は成るべく機械の側面に立って作業します。
- 幅広の送り板であれば、このように作業者の指が完全に、ドラムの作業線から離れた位置で、送り作業が出来ます。
- 実際の作業では、右手で板を送り、左手を送る材の上に添えて、ドラムに圧迫される材の、跳ね上がりを防ぎます。
- 送り板のストッパーと、材の厚みの関係は、少なくとも、ストッパーの厚みが材の半分以上を覆うようにした方が、宜しいです。送りの最終近くでは、ドラムに圧迫された材の反対側(送り始め側)が持ち上がってしまうきらいがあり、これが最後の削り過ぎの一因になります。
- また、反りの有る材では、研磨中に材が更に反って、ストッパーから木口が浮いて外れ、キックバックの一因にもなります。
- それらを防ぐ為にも、この写真のように、かなりギリギリまで厚みを揃えた方が、安全で均一な研磨効果が得られます。
- 送り板のストッパーの厚みを薄くしてやれば、数ミリ単位の薄い板の研磨も可能です。また、10センチ前後の短尺材でも、適切な送り板で送る事で、研磨加工しています。
- 但し、オリジナルのベルト送り方式では、メーカー取り扱い説明書でも書かれている通り、60ミリ以下の短尺材を使用すると、材がドラムの回転に巻き込まれ、跳ね飛びます。
- これは、ドラムとテンションローラーとの間隔が、片側約60ミリ開いており、ドラムに材が当たり始めの際に、ローラーで支えられてない場合は、ドラムの回転に材が跳ね飛ばされる為です。
- ですから、オリジナルの状態で、ベルトコンベアで材を送り、ローラーで支えて研磨する場合、余裕も含めて最低10センチの長さは必要です。
- 一般の木工では、このような機械で、10センチ程度の短尺材を加工する事自体、滅多に無いとは思いますが、私の玩具製作では、小さな部材が多いため、出来るに超した事はありません。
- この場合、適切な送り板で送ってやれば、ストッパーが板の跳ね返りを防いでくれるので、比較的安心して作業が出来ます。
- 送り板が定盤からはみ出ないように、ガイドレールを貼付けてある所。
- この付近に、本来ならばテンションローラー取り付け金具があり、ドラムと平行にローラーが付いてます。
- ドラムサンダーの記事で良く見られる、高い番手での材の焼き付きは、手押し研磨をする限りでは、発生した事はありません。広葉樹の場合、120番手での手押しの使用感と、220番手での使用感に、左程違いは感じられません。手押しの場合は、材の送り抵抗を身体で感じられますので、無理な送りをする事が無い為かもしれませんが、理由は良く解りません。
- むしろ、仕上げが必要な120番手を使うより、最初から220番手で研磨するほうが早い様にも思えます。
- 軸付きドラムサンダーや、スピンドルサンダーでも、広葉樹の場合、材の厚みや種類によっては、220番手のほうが、より効率的に研磨されるように、思います。
- 推測ですが、広葉樹は、針葉樹に比べ堅い為、大きな研磨砥粒は却って材に食い込み難い為かも、しれませんし、逆に針葉樹では、柔らかで細かな研磨カスが、高番手のサンディング粒子に絡まって、焼き付きを起こし易いのかも、しれません。
- カバー後部にベルクロテーブで貼付けた、ゴム製カーテン。粉塵の漏れを防ぎ、隙間を少なくして集塵効果を高める為の物ですが、材が逆進しようとする際には、これが材に絡まって押さえ付け、万が一のキックバック予防に、(何となく)役立ってます。
- パフォーマックス純正の220番サンドペーパーの使用状況。各種広葉樹の研磨加工を経た姿。これくらいペーパー表面に付着物があると、多少は材の表面にスジが付きますが、私の作業ではまだまだ使用可能です。
- この写真でペーパー表面に、一番こびり付いている樹種は黒檀です。色の濃い樹種ほど付着し易い傾向があります。この機械では、ヤニの多い針葉樹の研磨は避けた方が宜しいです。自動カンナ板を持たない私は使ってましたが、番手に関係無く、ヤニが多く付着して、高価なペーパーを台無しにします。ペーパーに付着したヤニの除去は困難です。
- 生乾きの接着剤も、目詰まりの原因になります。目詰まりしたヤニや接着剤は、クリーニングスティックでも除去できません。根気良く、ニードルなどで剥がす他無いようです。
- ペーパーの交換はそれほど難しい物ではありませんが、手間に感じるのも事実です。出来ればもう一台所有して、120番手と220番手で使い分け出来れば、作業効率も上がりそうですが、それはずっと先の事になりそうです。